
高浸透圧高血糖状態(HHS)は、2型糖尿病患者に多い、著明な高血糖と高浸透圧、重度脱水を特徴とする急性代謝失調です。 症状は数日から数週間かけて徐々に進行し、典型的には極度の口渇、多飲多尿、全身倦怠感、体重減少から始まり、やがて意識障害やけいれん、片麻痺などの神経症状へと悪化します。 血糖値は600mg/dL以上、しばしば1000mg/dLを超えるレベルに達し、血漿浸透圧は320mOsm/kg以上と報告されています。 ここで重要なのは、ケトン体産生やアシドーシスは軽度〜目立たない一方で、体内の水分喪失が著明なため、「高浸透圧」と「脱水」に由来する症状が前面に出ることです。 つまり病態の主軸は「水分と浸透圧」です。
関連)https://en.wikipedia.org/wiki/Hyperosmolar_hyperglycemic_state
この病態をもう少し臨床イメージに落とし込むと、浸透圧利尿によって1日3〜5L以上の尿が出続けることで、血漿中のNaやBUNがじわじわ上昇し、血液は「濃縮」された状態になります。 東京ドーム1個分のプールから水だけを抜き、塩や糖分だけを残していくと、残った水は非常に「しょっぱく」なるイメージです。 これは脱水が中心ということですね。 この高浸透圧の血液が脳細胞から水を引き抜き、神経症状を悪化させることが、HHSの中枢症状の背景です。 一方で、ある程度のインスリン分泌が保たれているため、脂肪分解とケトン体産生は抑制され、糖尿病ケトアシドーシス(DKA)ほどのアシドーシスや腹痛・クスマウル呼吸は目立たない点が特徴です。
関連)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK620700/
臨床現場では、「脱水+高血糖=まずDKAを疑う」という反応が根強いですが、高齢2型糖尿病患者、感染や心疾患、脳血管障害などの基礎疾患を背景にした症例では、HHSとしての評価が重要になります。 特に、HbA1cが慢性的に高値で、普段から自覚症状が乏しい患者では、急速な変化よりも「なんとなく元気がない」「食べない」「トイレが近い」といった曖昧な訴えで受診することが多く、症状だけでは見抜きにくいのが現実です。 ここで鍵になるのが、「症状」と「検査所見」をセットで捉える思考パターンです。 検査との組み合わせが基本です。 実際には、HHSの致死率はDKAより高く、10〜20%前後とする報告もあり、症状の見極めが予後に直結します。
関連)https://shimoyama-naika.com/dm/type1/emergency/
このリスクを踏まえると、「高血糖だけでなく、浸透圧と脱水の評価をどこまでルーチンに組み込めるか」が、医療従事者にとっての大きな課題になります。 血漿浸透圧の計算式(2×Na+血糖/18+BUN/2.8)が頭に入っているかどうかで、救急外来の数分の評価の質が変わります。 計算が煩雑な場合は、電子カルテやスマホアプリの浸透圧計算ツールをルーチン登録しておくことが、時間的ロスと見逃しリスクを同時に下げる現実的な対策です。 こうしたツール活用が原則です。
関連)https://oogaki.or.jp/metabolism/glycometabolism/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
高浸透圧高血糖症候群(HHS)の病態と症状の整理には、糖尿病専門医による解説ページが役立ちます。
関連)https://nakano-dm.clinic/blog/post-464/
中野駅前内科クリニック:高浸透圧性高血糖状態の解説
HHSでは、中枢神経症状が主訴となることが少なくなく、これは脳の「脱水」と高浸透圧による直接的な影響と考えられています。 典型的には、傾眠・昏迷・昏睡などの意識レベル低下に加えて、せん妄、見当識障害、幻覚などの精神症状が混在することがあります。 さらに重要なのが、痙攣発作や片麻痺といった巣症状で、脳卒中との鑑別が必須になるケースです。 例えば、右片麻痺と構音障害を呈し、救急隊到着時点では脳梗塞疑いとして搬送されるものの、血糖が1000mg/dL近く、血漿浸透圧が330mOsm/kg以上という検査結果からHHSを疑う、といった流れです。 精神科的症状が前景に立ち、「認知症の急激な悪化」と誤認されることもあります。 結論は「脳症パターンの多彩さ」です。
関連)https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/21147-hyperosmolar-hyperglycemic-state
HHSによる中枢神経症状の発症頻度は報告により差がありますが、何らかの意識障害を伴う症例は少なくとも半数以上とされ、昏睡に至るケースも約10%前後とする報告があります。 臨床的には、GCSが14点→12点→10点と緩徐に低下していくような「じわじわ悪化」が多く、家族からの情報として「昨日まではボーッとしていたが、今日はほとんど会話がない」といった経過が得られることが少なくありません。 どういうことでしょうか? これは、血漿浸透圧の上昇が比較的ゆっくり進むため、脳細胞がある程度順応してしまい、自覚症状としての頭痛や悪心が目立たないまま、意識レベルだけが静かに低下していくパターンと考えられます。
関連)https://en.wikipedia.org/wiki/Hyperosmolar_hyperglycemic_state
巣症状に関しては、片麻痺、失語、視野障害などが単独または複数組み合わさって出現し、一見すると脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)と区別がつきません。 実際、MRIやCTで急性期脳梗塞の明らかな所見を認めないにもかかわらず、神経症状が出現し、血糖と浸透圧の是正により症状が改善した症例報告もあります。 つまり高浸透圧の「代謝性脳症」が巣症状様に見えることがあるわけです。 つまり「偽脳卒中」です。 こうしたケースでは、血糖・浸透圧の是正が優先される一方で、本当の脳梗塞を合併している可能性もあるため、神経内科との連携と画像診断のタイミングが重要なポイントになります。
関連)https://note.com/syunsuke12345/n/nda753e727fcb
現場の対策としては、「高齢者+急性の意識変容+脱水所見」の3点が揃った時点で、脳卒中だけでなくHHSも同時に疑うチェックリストをチームで共有しておくことがリスク低減に直結します。 具体的には、救急外来や病棟の初期評価シートに、「高血糖(随時血糖300mg/dL以上)」「口渇・多尿」「最近の感染徴候(発熱、咳、尿路症状など)」といった項目を組み込み、当てはまる場合は浸透圧計算と血液ガスをセットでオーダーする運用です。 こうした仕組み化により、個々の医師・看護師の経験値に依存しない早期発見がしやすくなります。 仕組み化に注意すれば大丈夫です。
関連)https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/hyperosmolar_hyperglycemic_syndrome/
HHSに伴う中枢神経症状の病態と臨床像の詳細には、内分泌専門のオンラインテキストが詳しい説明を提供しています。
関連)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK620700/
Endotext:Hyperglycemic Hyperosmolar Syndrome(英語)
HHSにおける脱水は、血液濃縮と循環血液量減少をもたらし、頻脈・低血圧・末梢循環不全といった循環症状を引き起こします。 しかし、高齢2型糖尿病患者では、自覚的な口渇や多飲の訴えが乏しく、「食欲低下」「だるい」「動きたがらない」といった非特異的な症状だけが前景に立つことが少なくありません。 実際、済生会の解説では、HHSの特徴的な症状は乏しく、高齢者では症状に気づかないことも多いとされています。 例として、1日3〜5Lの多尿が続いていても、失禁への羞恥心から家族に訴えないケースや、夜間頻尿を「年齢のせい」として放置しているケースが挙げられます。 症状だけでは判断できないということですね。
関連)https://kobe-kishida-clinic.com/metabolism/metabolic-disorder/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
脱水の臨床所見としては、極度の口渇、皮膚の乾燥と弾力性低下、眼球陥没、起立性低血圧、頻脈などが典型的です。 例えば、皮膚ツルゴールを前腕で確認した場合、正常では1〜2秒で元に戻るところ、HHSでは3〜4秒以上かかることがあります。 はがきの横幅ほどの皮膚面をつまみ上げて観察すると分かりやすいです。 さらに、循環動態が破綻しショックに近い状態になると、冷汗、四肢冷感、毛細血管再充満時間の延長など、集中治療レベルの対応が必要な状況になります。 HHSでは、DKAに比べて発症が緩徐な一方で、脱水がより高度であるため、輸液量としてはしばしば体重1kgあたり8〜12mLの水分欠乏を想定して補正する必要があるとされています。 これは体重60kgなら約500〜700mLの点滴バッグ10本分に相当し、外来レベルでは到底まかないきれない量です。 脱水量のイメージが条件です。
関連)https://kobe-kishida-clinic.com/metabolism/metabolic-disorder/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
高齢者HHSの難しさは、基礎に心不全や腎機能障害を合併していることが多く、「脱水だからとにかく大量輸液」という単純な戦略が取りにくい点にもあります。 例えば、左室駆出率が40%前後の心不全患者に対して、短時間に大量の輸液を行えば、肺水腫を誘発するリスクが高まります。 それで大丈夫でしょうか? そのため、HHS疑い患者では、入院時点で心エコーや過去の心機能評価、腎機能データを確認し、「どこまでスピードを上げて補液できるか」をチームで共有することが重要です。 併せて、体重測定、尿量モニタリング、末梢冷感や肺雑音の聴取といった「ベッドサイドでできる指標」を組み合わせることで、救急〜病棟での安全な補液調整がしやすくなります。
関連)https://oogaki.or.jp/metabolism/glycometabolism/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
こうした循環管理の判断を支える追加知識としては、HHS患者の輸液プロトコルや心不全合併時の修正案をまとめた院内クリニカルパスの導入が役立ちます。 既存のガイドラインや教科書のプロトコルをベースに、自施設の設備(ICUの有無、夜間スタッフ配置など)に合わせたバージョンを作成し、電子カルテ上で「HHSパス」として呼び出せるようにしておくと、現場で迷いにくくなります。 こうした院内パスづくりは有用です。
関連)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK620700/
HHSの脱水と循環動態に関する詳細な整理は、代謝疾患を扱うクリニックの解説ページが参考になります。
関連)https://kobe-kishida-clinic.com/metabolism/metabolic-disorder/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
神戸きしだクリニック:HHSの治療戦略と回復への道のり
HHSを疑ううえで鍵となる検査所見は、著明な高血糖、血漿浸透圧の上昇、高Na血症、BUN・クレアチニン上昇などです。 一般的な診断基準として、多くの文献で血糖値600mg/dL以上、血漿浸透圧320mOsm/kg以上、著明な脱水、ケトン体の上昇が軽度または欠如していることが挙げられています。 日本の解説でも、血糖が800mg/dL以上、ひどい場合には2000mg/dL近くに達する症例があるとされており、血糖値だけを見ても「別格」のレベルです。 東京ドーム5個分のプールに砂糖をどんどん入れてかき混ぜたようなイメージです。 血漿浸透圧に関しては、上記の計算式を用いるか、直接測定値を確認し、320mOsm/kgを超えるかどうかが重要な目安になります。
関連)https://nakano-dm.clinic/blog/post-464/
電解質異常としては、脱水に伴う血清Na上昇、BUN・クレアチニンの上昇が典型的です。 例えば、健康な人の血清Naは135〜145mEq/L程度ですが、HHSでは150mEq/Lを超える高Na血症となることもあり、血清浸透圧の上昇に大きく寄与します。 また、BUNも正常の2倍以上に上昇していることが多く、「腎前性腎不全+高浸透圧」の図式で考えると理解しやすくなります。 こうしたラボパターンだけ覚えておけばOKです。 一方で、血中ケトン体やアニオンギャップの上昇は軽度にとどまるか、ほとんど見られないことが多く、この点がDKAとの大きな違いです。
関連)https://en.wikipedia.org/wiki/Hyperosmolar_hyperglycemic_state
鑑別という観点では、「血糖+浸透圧+pH+ケトン体」の4点セットで評価すると整理しやすくなります。 具体的には、血糖が600mg/dL以上かつ浸透圧320mOsm/kg以上、pHが7.30以上、ケトン体が軽度または陰性であれば、HHSが強く疑われます。 逆に、血糖が300〜600mg/dL程度であっても、pH<7.30、重炭酸<18mEq/L、ケトン体陽性であればDKA優位の病態と判断されます。 〇〇なら違反になりません。 実臨床では、DKAとHHSが混在した「overlap」症例も存在し、この場合は高浸透圧とアシドーシスの両方に配慮した治療戦略が必要です。
関連)https://note.com/syunsuke12345/n/nda753e727fcb
検査所見を見逃さないための現実的な工夫としては、救急外来や病棟で「血糖400mg/dL以上の患者では、基本セットとしてNa・BUN・Cr・浸透圧(計算可)」を自動オーダーするルールを作ることが挙げられます。 また、電子カルテ上で、血糖とNaおよび推定浸透圧のトレンドをグラフ表示する機能を活用すれば、「血糖は少しずつ下がっているが、浸透圧はまだ高い」といった状況を視覚的に把握できます。 これは使えそうです。 市販の医療用計算アプリや、院内で作成した簡易エクセルシートを用いて、ベッドサイドで浸透圧を素早く算出する体制を整えることも、時間的・人的リソースの節約につながります。
関連)https://oogaki.or.jp/metabolism/glycometabolism/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
HHSの検査基準とDKAとの違いについては、総説的に整理した解説ページが参考になります。
関連)https://en.wikipedia.org/wiki/Hyperosmolar_hyperglycemic_state
Wikipedia:Hyperosmolar hyperglycemic state(英語)
臨床現場でHHSが見逃される典型的なパターンとして、「高齢者の認知症増悪」「単なる尿路感染症」「夏場の脱水」として処理され、血糖と浸透圧の評価が後回しになるケースが挙げられます。 例えば、80代の独居高齢者が、発熱と尿臭、倦怠感で受診し、尿路感染症と診断され抗菌薬のみで帰宅した結果、数日後に意識障害で再搬送され、その時点で血糖が1000mg/dLを超えるHHSと判明した、というような例です。 痛いですね。 このような見逃しを防ぐには、「感染+高齢+多飲多尿(または夜間頻尿)」という組み合わせを見たら、自動的にHHSを頭に浮かべる習慣づけが有効です。
関連)https://shimoyama-naika.com/dm/type1/emergency/
もう一つのパターンは、「糖尿病患者の慢性的な高血糖」として片付けてしまうケースです。 外来フォロー中の2型糖尿病患者が、ここ数カ月HbA1cが9〜10%で推移しており、「いつも高いから」という理由で随時血糖600mg/dLを深刻に受け止めない、といった状況です。 実際には、このレベルの血糖が続くと、血漿浸透圧が320mOsm/kgを超え、静かにHHSへ移行するリスクが高まります。 つまり「いつもの高血糖」と「危険域の高血糖」を区別する視点が欠かせません。 結論は「閾値を決めておくこと」です。 例えば、「随時血糖500mg/dL以上または浸透圧計算で310mOsm/kg以上なら、即日入院評価も含めて検討する」といったルールを外来チームで共有しておくと、判断がブレにくくなります。
関連)https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/hyperosmolar_hyperglycemic_syndrome/
対策として有効なのは、HHSの症状と検査所見の「ミニチェックリスト」を、救急外来や入院時問診のテンプレートに組み込むことです。 項目としては、「高齢(65歳以上)」「2型糖尿病または高血糖歴」「最近1週間の多飲多尿」「発熱・呼吸器症状・尿路症状」「意識レベルの変化」「血糖測定値(300mg/dL以上)」などを並べ、3項目以上該当すればHHSを疑う、といった簡易スコアです。 〇〇が条件です。 このスコアリングをナースも含めて共有することで、初期トリアージの段階からHHSリスクを可視化し、医師への早期コンサルトにつなげられます。
関連)https://shimoyama-naika.com/dm/type1/emergency/
さらに、HHSの患者・家族教育の観点も重要です。 外来や退院時に、「1日3〜5L以上の水分を飲んでいる」「夜間トイレが異常に増えた」「急にぼーっとして会話がかみ合わない」といったサインがあれば、すぐ受診するよう具体的に伝えることが、早期受診と重症化予防につながります。 意外ですね。 また、在宅医療や訪問看護の現場では、血糖自己測定値の推移だけでなく、水分摂取量や尿量、体重変化(数日で2〜3kgの減少など)を記録しておくことで、HHSの前兆を捉えやすくなります。 特に、訪問看護師が「最近、ペットボトルの空き本数が急に増えた」「トイレ近くの紙おむつの消費量が増えている」といった生活環境の変化に目を向けることは、医療者の視点だけでは得られない重要な情報源になります。
関連)https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/hyperosmolar_hyperglycemic_syndrome/
HHSの見逃しパターンと対策は、看護計画や地域連携の文脈で整理した資料がヒントになります。
関連)https://note.com/syunsuke12345/n/nda753e727fcb
高浸透圧高血糖症候群(HHS)患者の標準看護計画(note)
HHSは、糖尿病の急性合併症の中でも、DKAと比較して死亡率が高いことが知られています。 報告によって幅がありますが、多くのレビューでHHSの死亡率は10〜20%前後とされ、DKAの約1%未満と比べて明らかに高リスクです。 この差は主に、HHSが高齢者に多く、心疾患・腎疾患・脳血管障害など多くの併存疾患を抱えていること、発症が緩徐で診断が遅れがちなことに起因します。 いいことですね。 さらに、HHSの入院期間はしばしば10日以上に及び、ICU管理を要する症例も少なくないため、医療資源の観点からもインパクトの大きい病態です。
関連)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK620700/
予後に影響する因子としては、高齢、重度の脱水(BUN・クレアチニン高値)、重篤な感染症や心筋梗塞などの誘因、入院時の意識レベル低下の程度などが挙げられます。 例えば、血漿浸透圧が340mOsm/kgを超え、入院時GCSが8点未満の患者では、死亡率が有意に高いとする報告もあります。 また、HHSから回復した後も、入院前のADLに戻れず、要介護度が1〜2段階上昇するケースが高齢者では少なくありません。 つまり「助かっても元の生活に戻れない」リスクが現実に存在するのです。 結論は「早期介入して重症化を防ぐこと」です。
関連)https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/hyperosmolar_hyperglycemic_syndrome/
早期介入のメリットとしては、死亡率の低下だけでなく、ICU滞在日数・全体の入院日数の短縮、医療費の抑制、そして何より患者の生活機能の維持が挙げられます。 例えば、脱水と感染が軽いうちにHHSを疑い、早期に輸液とインスリン治療を開始できれば、ICUではなく一般病棟での管理で済む可能性が高まります。 〇〇は無料です。 加えて、HHSを一度経験した患者では、その後の糖尿病自己管理へのモチベーションが変化することも多く、退院後の教育・フォローアップ体制を整えることが、中長期的な再発予防と医療費削減につながります。
関連)https://oogaki.or.jp/metabolism/glycometabolism/hyperosmolar-hyperglycemic-state/
医療従事者にとっては、「HHSを疑う」「早く診断する」「適切に治療する」という連続したプロセスを、チームで共有された標準パスとして運用することが、予後改善の鍵となります。 そのためには、院内勉強会やシミュレーション教育でHHS症例を取り上げ、救急〜病棟〜ICU〜退院支援までの一連の流れを可視化することが有効です。 厳しいところですね。 また、地域の診療所や訪問看護ステーションとも連携し、「このサインがあれば即紹介」という具体的な連携基準を共有することで、発症早期の段階で病院にアクセスできる体制を整えることが重要です。
関連)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK620700/
HHSの予後や死亡率、リスク因子については、内分泌学の総説や大規模レビューが詳しい情報を提供しています。
関連)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK620700/
Cleveland Clinic:Hyperosmolar Hyperglycemic State
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