過去問を3年分だけ解いても、放射線腫瘍学の国試範囲の約4割しかカバーできません。
放射線腫瘍学の国試は、「範囲が広すぎて全部は無理」と感じる受験生が多い科目です。 しかし出題傾向を分析すると、集中すべきポイントが明確に絞られてきます。
参考)【過去問解説】放射線腫瘍学【放射線治療専門放射線技師認定試験…
まず最優先で押さえたいのがHPV(ヒトパピローマウイルス)関連の出題です。 子宮頸がんをはじめとするHPV関連腫瘍の特徴、ウイルス型と発がんメカニズムは毎年のように顔を出します。つまり「HPVは国試の常連テーマ」ということですね。
参考)【過去問解説】放射線腫瘍学【放射線治療専門放射線技師認定試験…
次に重要なのが肺がんです。 小細胞肺がんと加速過分割照射の組み合わせはとくに頻出で、肺がんの組織型と好発部位(扁平上皮がんは中枢側、腺がんは末梢側など)も近年多く出題されています。 覚えやすい知識なので確実に得点源にできます。これは使えそうです。
参考)【過去問解説】放射線腫瘍学【放射線治療専門放射線技師認定試験…
もう一つ近年急増しているテーマが正常組織の耐容線量です。 日本放射線腫瘍学会(JASTRO)が公開している耐容線量ガイドラインをベースに問題が作られることが多く、脊髄・肺・腎臓・水晶体など臓器ごとの線量制限値を数値込みで覚えておくと安心です。数字を示す問いが多い分野なので、視覚化して記憶するのが効率的です。
参考)【過去問解説】放射線腫瘍学【放射線治療専門放射線技師認定試験…
JESTROが公開している正常組織耐容線量の参考資料です。試験対策の数値確認に活用できます。
「過去問3年分やれば大丈夫」と思っていると危険です。 放射線腫瘍学では出題テーマが2年サイクルで入れ替わる傾向があるため、3年分だと1サイクル分しかカバーできない可能性があります。 5年分以上に取り組むことで、2〜3サイクル分のパターンが見えてきます。
参考)【過去問解説】放射線腫瘍学【放射線治療専門放射線技師認定試験…
第76回(令和6年)から第64回(平成24年)まで、診療放射線技師国試の過去問はすべて厚生労働省のホームページでPDF公開されており、無料でダウンロード可能です。 無料です。コストをかけずにすべての過去問を入手できる環境が整っているのに、活用しないのはもったいないです。
参考)https://ankimaker.com/workbooks/7e8ecf56-5ccf-482b-902f-9856f2619639
具体的な学習手順としては、①最新3年分を解いて現在の出題感覚をつかむ、②さらに2年分さかのぼって出題テーマの変化を確認する、③頻出テーマを抽出してテーマ別に知識を整理する、という流れが効率的です。 過去問を「問題集」ではなく「出題傾向の地図」として使うのが基本です。
診療放射線技師国家試験の過去問と解答を一覧で確認できるサイトです。出題科目別の整理にも役立ちます。
診療放射線技師の国家試験において、放射線治療技術学(臨床実習含む)は試験科目の一つとして独立しています。 出題基準では、放射線治療技術学のほかに「理工学・放射線科学(18%)」「基礎医学大要(15%)」「診療画像検査学(10%)」など複数の科目が設定されており、腫瘍学の知識はこれら複数の科目にまたがって問われます。 科目の枠を越えた学習が求められるということです。
参考)https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001102577.pdf
放射線治療専門医認定試験(JASTRO)の場合、筆記試験では放射線治療各論51問・放射線治療総論14問の計65問が出題されます。 治療各論の51問では、中枢神経系腫瘍・頭頸部腫瘍・消化器腫瘍・肺縦隔腫瘍・乳腺甲状腺腫瘍・泌尿器腫瘍・婦人科腫瘍・リンパ血液系腫瘍・小児腫瘍と非常に幅広い分野が対象です。 厳しいところですね。
令和7年版の診療放射線技師国家試験出題基準は厚生労働省から公開されています。 最新版の出題基準を確認することで、新たに追加・削除されたトピックを把握でき、学習の取りこぼしを防げます。改訂ごとに重点分野が変わることがあるため、試験年度の出題基準は必ず確認するのが原則です。
厚生労働省が公開している最新の出題基準PDFです。試験対策の出発点として確認しておきましょう。
放射線腫瘍学の試験問題には、「数字が決め手」になる問題が多く含まれています。たとえば脊髄への最大照射線量(一般的に45Gy以下)、水晶体の耐容線量(旧来6Gyとされていたが現在は0.5Gy程度に改定されている点)、肺への平均線量制限などは、数値そのものが正誤を分けます。 数字だけは別枠で覚えておくべきです。
参考)【過去問解説】放射線腫瘍学【放射線治療専門放射線技師認定試験…
記憶の定着に効果的なのが部位別・腫瘍種別の対応表を自作することです。がんの種類→代表的な照射法→線量分割の組み合わせを一覧化し、視覚的に整理すると記憶の引き出しやすさが格段に上がります。ANKIなどのフラッシュカードアプリを使ったデジタル化も有効で、腫瘍学の国試対策用デッキが公開されているサービスもあります。 これは使えそうです。
参考)https://ankimaker.com/workbooks/7e8ecf56-5ccf-482b-902f-9856f2619639
また、「なぜその線量なのか」というメカニズムへの理解が記憶の定着を助けます。たとえば小細胞肺がんに加速過分割照射が使われる理由は、腫瘍の細胞倍加時間が短く通常分割では再増殖が起きやすいためです。数字と理屈をセットで覚えると、応用問題にも対応できます。放射線生物学の基礎知識が腫瘍学の理解を支える構造になっているということですね。
医療現場での経験がある受験生ほど「わかっている気になる」ミスが起きやすい分野があります。その筆頭が良性疾患への放射線治療です。 ケロイドや翼状片、骨異形成症など、悪性腫瘍以外への照射適応は日常臨床では頻度が低いため、国試でも盲点になりがちです。「放射線治療=がん治療」という思い込みで選択肢を絞ると、痛い目を見ます。
転移性腫瘍の治療も要注意です。 骨転移・脳転移・脊髄圧迫に対する姑息的照射の目的と線量設定は、根治的照射とは考え方が大きく異なります。緩和目的の単純分割(例:8Gy×1回)と根治的分割(2Gy×30回など)の違いを数字込みで理解しておく必要があります。混同すると一気に複数問を落とすリスクがあります。
さらに、リンパ腫・白血病などの血液系腫瘍への放射線治療も見落とされやすいテーマです。 ホジキンリンパ病に対するマントル照射の歴史的変遷や、全身照射(TBI)の適応と線量率制限は専門医試験でも頻出で、技師国試でも知識が問われることがあります。血液内科との連携が必要な分野だけに、一人では学びにくいのが実情です。知識が複合的に絡むということですね。
対策ノートサイトでは、2008〜2024年の国試をもとに最小限の知識でまとめたレビューが公開されています。試験直前の総復習に活用できます。
| 薬剤カテゴリー | 対象疾患 | 推奨グレード |
|---|---|---|
| 二重特異性抗体 | 抗CD38抗体抵抗性RRMM | カテゴリー2A |
| CAR-T細胞療法 | 難治性MM(一部) | カテゴリー2A |
| STAMP阻害薬 | CML三次治療以降 | カテゴリー2A |
| 遺伝子組換えトロンボモジュリン | APL・DIC対策 | カテゴリー2B(旧3) |