シンバイオティクス マイ・フローラは、消費者庁への届出番号H1085を取得した機能性表示食品です。この製品の科学的根拠となったのは、23~63歳(中央値41.0歳)の週の排便回数が3~5回の便秘気味の成人男女16名を対象とした臨床試験です。
参考)https://www.nomura-milk.co.jp/item/my_flora.php
被験者には、Lactiplantibacillus plantarum SN13T株1,000億個とイソマルトオリゴ糖1.8gを含む食品を2週間毎日摂取してもらい、統計学的に有意な便通改善効果(P<0.05)が確認されました。この結果は、山川ら(2022)によりJpn Pharmacol Ther(薬理と治療)誌に発表され、医学的根拠として認められています。
機能性表示食品の中で最終製品での臨床試験を実施したものは、わずか4.7%に過ぎません。多くの製品が関与成分の研究レビューで機能性を評価しているのに対し、マイ・フローラは実製品での効果を直接検証した希少な例です。
参考)https://myflora.jp/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0amp;pid=myflora2
シンバイオティクス マイ・フローラに使用されているLactiplantibacillus plantarum SN13T株は、野村乳業が広島大学との共同研究で開発した植物由来の乳酸菌です。一般的な乳酸菌飲料が牛乳を動物乳酸菌で発酵させているのに対し、この製品は生命力の強い植物乳酸菌で野菜を発酵させています。
参考)https://www.city.hiroshima.lg.jp/hiroshima-brand/tokusan/1026502/1026506/1014771.html
植物乳酸菌の最大の特徴は、胃酸や胆汁酸に対する耐性の高さです。動物乳酸菌と比較して、植物乳酸菌は腸内の過酷な環境下でも生存率が高く、生きて腸まで届く確率が向上します。SN13T株は、1杯(100ml)あたり1,000億個という高濃度で配合されており、腸内での定着と増殖により腸内環境の改善に寄与します。
また、この菌株は野菜発酵により短鎖脂肪酸の産生を促進し、腸内pHの低下により悪玉菌の増殖を抑制する効果が期待されます。腸壁の修復や免疫機能の調整にも関与することが研究により示唆されています。
シンバイオティクス マイ・フローラには、イソマルトオリゴ糖が1.8g配合されています。このイソマルトオリゴ糖は、プレバイオティクスとして機能し、腸内の有益菌の栄養源となります。
イソマルトオリゴ糖の特徴は以下の通りです。
植物乳酸菌SN13T株とイソマルトオリゴ糖の組み合わせにより、プロバイオティクスとプレバイオティクスの相乗効果(シンバイオティクス効果)が発揮されます。
シンバイオティクス マイ・フローラによる便通改善効果は、複数のメカニズムが関与しています。まず、生きた植物乳酸菌SN13T株が腸内に定着し、腸内細菌叢のバランスを改善します。
参考)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000055083.html
腸内環境改善の段階的プロセス。
臨床試験では、摂取開始から2週間で統計学的に有意な便通改善が確認されており、実際のユーザーレビューでも「1日目から変化を感じた」という報告があります。
参考)https://review.rakuten.co.jp/review/item/1/387311_10000000/1.1/ev5/
医療従事者として、シンバイオティクス マイ・フローラを患者に推奨する際は、以下の点を考慮する必要があります。
適応となる患者像。
他の治療法との併用時の注意点。
また、この製品は医薬品ではなく機能性表示食品であるため、重篤な便秘症状や器質的疾患が疑われる場合は、適切な医学的評価を優先すべきです。食生活の改善や運動療法との併用により、より効果的な腸内環境改善が期待できます。
野村乳業では、1897年の創業以来培ってきた発酵技術を応用し、世界的にもめずらしい植物乳酸菌の高濃度発酵技術を確立しています。海外では乳業メーカー向けに発酵の技術指導と発酵原料を提供するなど、その技術力は国際的にも認められています。
参考)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000055083.html