月経周期何日型とは正常範囲と計算方法

月経周期の何日型という表現は、月経の開始日から次の月経開始前日までの日数を示します。正常範囲は25〜38日で、個人差が大きいことをご存知ですか?

月経周期における何日型とは

月経周期の基本的な定義
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何日型の意味

月経開始日から次の月経開始前日までの日数で表現されます

正常範囲

25〜38日型が正常な月経周期として定義されています

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周期の変動

6日以内の変動であれば正常範囲内と考えられます

月経周期の「何日型」とは、月経が開始した日を1日目として、次の月経が始まる前日までの日数を表す医学的な表現方法です。例えば、月経開始から次の月経開始前日までが30日であれば「30日型」と呼びます。この表現は、患者の月経パターンを簡潔に記録し、医療従事者間で正確な情報共有を可能にする重要な用語となっています。
参考)生理不順でお悩みの方│聖マリアンナ医科大学

正常な月経周期は25〜38日の範囲内とされており、この期間内であれば個々の患者にとって正常と判断されます。興味深いことに、月経周期がちょうど28日間となる女性の割合は10〜15%にすぎず、多くの女性で周期には自然な変動が見られます。また、少なくとも20%の女性で月経周期は不規則になることが報告されており、これは必ずしも病的状態を意味するものではありません。
参考)月経周期とは|月経周期を考慮したコンディショニング法

月経周期の計算においては、月経開始日を正確に把握することが最も重要です。例えば、前回の月経が1月15日に始まり、次の月経が2月12日に始まった場合、1月15日から2月11日までの日数を数えることで、その周期が何日型かを判定できます。周期の変動が6日以内であれば正常範囲内と考えられ、毎回正確に同じ日数である必要はありません。
参考)【院長ブログ】月経周期の正しい数え方

月経周期における正常値の医学的定義

 

日本産科婦人科学会をはじめとする医療機関では、正常な月経周期を25〜38日の範囲と定義しています。この基準は、大規模な疫学研究に基づいて設定されており、大多数の健康な成人女性の月経パターンを反映しています。正常範囲の幅が13日間もあることは、月経周期には個人差が大きいことを示しています。
参考)月経周期 - 22. 女性の健康上の問題 - MSDマニュア…

月経周期の正常値を判断する際には、周期の日数だけでなく、その規則性も重要な評価項目となります。周期間の変動が6日以内であれば、たとえ25日型と38日型の間で変動しても正常範囲内と考えられます。例えば、ある月が28日型で次の月が32日型であっても、その差が4日であれば問題ありません。
参考)月経周期は正常?周期の長さを測る方法と気になる体のサイン href="https://asitano.jp/article/11135" target="_blank">https://asitano.jp/article/11135amp;…

医学的には、月経周期を構成する各期の長さも重要です。月経開始から排卵までの卵胞期の長さには個人差が大きいのに対し、排卵から次の月経までの黄体期は比較的一定で10〜16日間であることが多いとされています。このため、月経周期全体の長さの違いは、主に卵胞期の長さの違いによって生じます。​
MSDマニュアル家庭版:月経周期の正常範囲と個人差についての詳細な医学的解説

月経周期の計算方法と記録の重要性

月経周期の正確な計算には、月経開始日の正確な記録が不可欠です。計算方法は、前回の月経が開始した日を1日目とし、次の月経が開始する前日までの日数を数えることで求められます。多くの患者は月経終了日から次の月経開始日までを周期と誤解していますが、これは正しい計算方法ではありません。
参考)生理周期の数え方|今日からわかる!正しい計算方法と目安日数

基礎体温の測定と併用することで、より詳細な月経周期の評価が可能になります。基礎体温グラフでは、低温期と高温期の二相性パターンが観察され、排卵の有無を間接的に評価できます。排卵後に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響により、基礎体温は0.3〜0.6℃程度上昇し、約10〜14日間高温期が持続します。
参考)基礎体温

月経周期の記録は、少なくとも3〜6ヶ月間継続することが推奨されます。この期間の記録により、個人の平均的な周期パターンや変動の範囲を把握できます。現代では、スマートフォンアプリや専用の記録ツールを活用することで、より簡単に継続的な記録が可能となっています。ただし、アプリの予測機能は標準的な28日周期を基準としている場合が多いため、個人の実際の周期データに基づいた評価が重要です。
参考)F-1 低温期/高温期を色分けした新しい基礎体温グラフと,月…

月経周期タイプ別の特徴とホルモン動態

月経周期は、ホルモンの変動パターンに基づいて卵胞期、排卵期、黄体期、月経期の4つのフェーズに分類されます。卵胞期では卵胞刺激ホルモン(FSH)とエストロゲンの分泌が増加し、子宮内膜の増殖が促進されます。この時期の長さには個人差が大きく、月経周期全体の長さを左右する主要因となっています。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4436586/

排卵期は、エストロゲン濃度がピークに達することで黄体形成ホルモン(LH)サージが引き起こされ、排卵が誘発される時期です。排卵は通常、LHサージ開始から24〜36時間以内に発生します。排卵後の黄体期では、プロゲステロンの分泌が主体となり、子宮内膜を着床に適した状態に変化させます。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC27529/

黄体期の長さは比較的一定しており、多くの女性で10〜16日間続きます。興味深い研究では、黄体期中のプロゲステロンレベルには個人間および周期間で有意な変動があることが示されており、すべての自然周期が最適な黄体機能を示すわけではないことが明らかになっています。妊娠が成立しない場合、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が急激に減少し、月経が開始されます。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11265377/

あすか製薬:月経周期における女性ホルモンの変化と各フェーズの特徴

月経周期の異常パターンと臨床的意義

月経周期が24日以下の場合は「頻発月経」と定義され、卵胞期の短縮または黄体期の短縮が原因として考えられます。頻発月経の原因には、女性ホルモンの分泌異常、黄体機能不全、無排卵周期などが含まれます。特に黄体機能不全は、子宮内膜の成熟が不十分となり、不妊や流産のリスクを高める可能性があります。
参考)生理周期は何日で終わる?生理期間の体調やメンタルについて解説…

一方、39日以上の周期を「稀発月経」と呼び、卵巣機能の低下やホルモン分泌の異常が背景にあることが多いです。稀発月経では排卵が起こっている場合もあれば、無排卵周期である場合もあります。妊娠を希望する患者では、排卵の有無を確認するために基礎体温測定やホルモン検査が必要となります。
参考)月経不順とは?頻発月経、稀発月経について原因と症状について紹…

月経周期の異常を評価する際には、LH、FSH、エストロゲン、プロゲステロンなどのホルモン測定が重要です。これらのホルモンは月経周期の中で変動するため、測定時期が診断において極めて重要となります。LHとFSHは月経7日目までに、エストロゲンは卵胞期に、プロゲステロンは排卵後7日目頃に測定することで、各ホルモンの機能を適切に評価できます。
参考)【月経異常】月経困難症・月経前症候群(PMS)・過多月経・無…

急激な体重減少やストレスによる「体重減少性無月経」や「機能性視床下部性無月経」は、視床下部-下垂体-卵巣系の機能障害により発生します。また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、甲状腺疾患糖尿病などの全身性疾患も月経周期異常の原因となり得ます。これらの病態では、背景疾患の治療が月経周期の正常化に不可欠です。
参考)月経異常の原因・症状と対処方法|更年期障害・更年期のなやみの…

年齢による月経周期の変化と生涯的視点

月経周期は女性の生涯を通じて大きく変化します。初潮後の思春期では、卵巣機能が未成熟なため月経周期は不安定で、2〜3ヶ月月経が来ないこともめずらしくありません。しかし、思春期後半になると卵巣機能が成熟し、徐々に月経周期は安定していきます。
参考)https://www.healthcare.omron.co.jp/bijin/qa/menstruation_Q13.html

20代から30代前半の性成熟期は、妊娠・出産に最も適した時期であり、月経周期も最も安定します。この時期は女性ホルモンの分泌が最も活発で、規則的な排卵周期を示す女性が多いです。大規模な研究では、この年代の女性で月経随伴症状(乳房痛、疲労感など)がピークを示すことが報告されています。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11068910/

30代後半になると、女性ホルモンの分泌が徐々に低下し始め、月経周期にも変化が現れます。月経周期が短くなったり、経血量が減少したりする女性が増加します。これは卵巣予備能の低下を反映しており、卵胞期の短縮が主な原因です。40代半ば以降の更年期には、頻発月経や月経不順を繰り返すようになり、やがて閉経を迎えます。
参考)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9438137/

疫学研究によれば、月経周期の規則性や長さは、年齢、初潮年齢、体格指数(BMI)、出産歴などの要因と関連することが示されています。特にBMIが25kg/m²以上の女性では、不規則な月経周期のオッズ比が1.68倍に上昇することが報告されています。また、出産経験のある女性では、月経周期が規則的である傾向があります。​
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