リフヌア錠45mgの添付文書では、副作用を発現頻度別に詳細に分類しています。最も注目すべきは神経系障害の味覚不全で、発現率は40.4%と非常に高い数値を示しています。
添付文書に記載された主な副作用の分類は以下の通りです。
発現頻度5%以上の副作用
発現頻度5%未満の副作用
味覚関連の副作用は、リフヌア特有の重要な副作用として位置づけられています。添付文書では、味覚関連の副作用(味覚不全、味覚消失、味覚減退、味覚障害)の発現割合は63.1%であったと記載されています。
味覚異常の特徴的な内容。
国際共同第III相試験(027試験)および海外第III相試験(030試験)の併合データでは、味覚変化が現れた患者の割合は65.4%(447/683例)でした。
添付文書には、副作用への対処法として「観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと」と記載されています。
患者指導で重要な点。
医療従事者が注意すべき観察ポイント。
添付文書では、腎機能障害患者における特別な注意事項が詳細に記載されています。特に味覚異常については曝露量依存的に増加する傾向があるため、腎機能低下患者では副作用のリスクが増加します。
腎機能別の用量調節と注意点。
腎機能検査の定期実施が望ましいとされており、特に味覚異常の発現には注意深い観察が必要です。本剤は腎排泄型薬剤のため、腎機能低下患者では血中濃度が上昇し、副作用の発現率や重症度が増加する可能性があります。
添付文書には、一般的な副作用以外にも注意すべき稀な副作用や長期投与に関する重要な情報が記載されています。
尿路系への影響。
プラセボ対照試験において、ゲーファピキサント45mg を1日2回投与した患者683例のうち4例で結石関連の事象が報告されました。
発現率は0.8/100人・年で、プラセボ群(0.5/100人・年)と比較してわずかに高い傾向が見られました。
非臨床試験での知見。
ラットおよびイヌを用いた長期投与試験では、ゲーファピキサントからなる尿中結晶の形成が観察され、高用量では腎、尿管、膀胱に回復性の病変が認められています。
閉塞性睡眠時無呼吸との関連。
海外臨床試験では、中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸患者において、平均酸素飽和度の低下が観察されました。ただし、臨床用量での相関性は不明とされています。
これらの情報は、長期投与時の定期的な検査の必要性や、特定の併存疾患を有する患者への慎重な投与判断に重要な根拠となります。