糖質コルチコイドは副腎皮質の束状層で産生される副腎皮質ホルモンです 。束状層は副腎皮質全体の約80%を占める最も厚い層で、比較的大型の細胞で構成されています 。
参考)糖質コルチコイド - Wikipedia
代表的な糖質コルチコイドには以下の種類があります :
参考)糖質コルチコイド(コルチゾール,コルチコステロン,コルチゾン…
このうち、糖質コルチコイドの作用の95%はコルチゾールによるもので、コルチゾンの寄与は約5%に過ぎません 。コルチゾールは糖新生の促進と抗炎症作用が主な生理機能として知られています 。
参考)副腎皮質ホルモン
鉱質コルチコイドは副腎皮質の球状層で産生される副腎皮質ホルモンで、電解質コルチコイドやミネラルコルチコイドとも呼ばれます 。球状層は塩基好性の比較的小型の細胞で構成され、細胞が球状の塊に集合した構造を示します 。
参考)鉱質コルチコイド - Wikipedia
主な鉱質コルチコイドは以下の通りです :
アルドステロンは腎臓の遠位尿細管や集合管でナトリウムの再吸収を促進し、カリウムの分泌を促す作用があります 。これにより血圧上昇と血液量増加をもたらします。
糖質コルチコイドは多様な生理作用を示すホルモンで、特に代謝調節において重要な役割を果たします 。
参考)化粧品用語集
代謝に関する作用 📊。
抗炎症・免疫調節作用。
糖質コルチコイドの分泌は下垂体前葉から分泌されるACTH(副腎皮質刺激ホルモン)によって調節されており、ストレス状況下で分泌が増加します 。
鉱質コルチコイドの名称は、これらのホルモンがミネラルの一種であるナトリウムの保持に関与するという観察結果に由来しています 。アルドステロンは腎臓の主細胞に作用し、以下のメカニズムで電解質バランスを調節します 。
参考)https://www.pharm.or.jp/words/word00941.html
アルドステロンの作用メカニズム ⚖️。
アルドステロンの分泌調節は糖質コルチコイドと異なり、主にアンジオテンシンIIによって媒介されます 。ACTHによる影響は比較的少なく、局所的なカリウム濃度の変化も分泌に影響を与えます。
医学生や医療従事者が両者を確実に区別できる覚え方として、「高級豚足モダン焼き」という語呂合わせが広く使われています 。
参考)副腎皮質ホルモン(球状層、束状層、網状層)のゴロ(覚え方)
基本の語呂合わせ 🧠。
機能別の覚え方。
糖質コルチコイドは「糖」という文字が示すように血糖値上昇作用が主要で、「束(たば)ねて糖を作る」と覚えることができます。一方、鉱質コルチコイドは「鉱物(ミネラル)」を扱うため電解質調節が主機能で、「球(きゅう)場でミネラル補給」として記憶すると効果的です。
疾患との関連付け。
実際の病態と結びつけることで記憶の定着を図れます。クッシング症候群では糖質コルチコイド過剰により中心性肥満や高血糖が出現し、原発性アルドステロン症(コン症候群)では鉱質コルチコイド過剰により高血圧と低カリウム血症が特徴的です 。
参考)https://ameblo.jp/stroke-rehabilitation-ns/entry-12924909617.html