オラセフ錠の効果と副作用詳細解説と注意点

オラセフ錠の効果や副作用、適応症や用法、患者指導時の注意点まで徹底解説。医療現場での疑問を解消できる内容とは?

オラセフ錠の効果と副作用

オラセフ錠の効果と副作用
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オラセフ錠の効果・適応症の詳細

オラセフ錠(一般名:セフロキシムアキセチル)は、第二世代セフェム系抗生物質であり、細菌の細胞壁合成を阻害することで抗菌作用を発揮します[1][2][3]。
適応症は幅広く、皮膚感染症・呼吸器感染症・尿路感染症・眼科感染症・耳鼻科感染症・歯科感染症など、多くの感染症治療に用いられます[2][4]。
具体的には、表在性・深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、膀胱炎、前立腺炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎などが挙げられます[2][4]。
適応菌種は、セフロキシム感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌など多岐にわたります[2][4]。

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オラセフ錠の主な副作用と発現頻度

オラセフ錠の副作用発現頻度は、臨床試験で8.5%(117例中10例)と報告されています[3]。
主な副作用は以下の通りです。

  • 消化器症状:下痢、軟便、胃重感、悪心、胃痛、胸やけ、嘔気[3][4][5]
  • 皮膚症状:発疹、蕁麻疹、そう痒、発熱、浮腫、関節痛[3][4][5]
  • 血液障害:貧血、顆粒球減少、血小板減少、好酸球増多[3][4][5]
  • 肝機能障害:AST・ALT・Al-P・LDH上昇、黄疸[3][4][5]
  • 腎障害:BUN・クレアチニン上昇、急性腎障害[3][4][5]
  • その他:めまい、頭痛、耳痛、口内炎、口内乾燥、心悸亢進[3][4][5]
重大な副作用として、ショック・アナフィラキシー、中毒性表皮壊死融解症(TEN)、Stevens-Johnson症候群、偽膜性大腸炎、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、間質性肺炎、PIE症候群などが報告されています[4][5]。

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オラセフ錠の用法・用量と薬物動態

通常、成人には1回250mgを1日3回、食後に経口投与します。重症例や効果不十分な場合は1回500mgを1日3回投与します。年齢や症状に応じて増減されます[2][4]。
薬物動態として、食後投与時のTmax(最高血中濃度到達時間)は約1.7時間、T1/2(半減期)は約1.1時間、Cmax(最高血中濃度)は5.48μg/mL、AUCは20.13hr・μg/mLと報告されています[3]。

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オラセフ錠服用時の患者指導と注意点

オラセフ錠服用時は、ショックやアナフィラキシー症状(不快感、口内異常感、喘鳴、発汗、呼吸困難、蕁麻疹など)が現れた場合、直ちに服用を中止し医療機関を受診するよう指導が必要です[4][5]。
また、消化器症状(下痢・腹痛・頻回の下痢)が続く場合は偽膜性大腸炎のリスクがあるため注意を促します[4][5]。
併用薬として経口避妊薬の効果が減弱する可能性があるため、避妊指導も重要です[3]。
高齢者や腎機能障害患者には副作用リスクが高まるため、用量調整や定期的な検査が推奨されます[5]。

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オラセフ錠の副作用とビタミン欠乏症の関連性(独自視点)

オラセフ錠などのセフェム系抗生物質は、腸内細菌叢への影響によりビタミンK欠乏症(低プロトロンビン血症、出血傾向)やビタミンB群欠乏症(舌炎、口内炎、神経炎など)を引き起こすことがあります[3][6][5]。
長期投与や高齢者、栄養状態不良の患者では特に注意が必要です。ビタミンK欠乏による出血傾向が疑われる場合は、プロトロンビン時間の測定やビタミンK補充を検討します。
また、菌交代症としてカンジダ症が発生することもあり、口腔内や陰部の症状にも注意が必要です[6][5]。

【参考リンク】
・オラセフ錠の詳細な効能・副作用・薬物動態については「今日の臨床サポート」も参照可能です。

 

今日の臨床サポートの「オラセフ錠」解説ページ(詳細な副作用リストや薬物動態の記載あり)
今日の臨床サポート オラセフ錠250mg
・患者向け情報や適応症の一覧については「くすりのしおり」も参考になります。

 

くすりのしおり(患者向けの基本情報・適応症一覧)
くすりのしおり オラセフ錠250mg