アクプラの効果と副作用骨髄抑制腎障害倦怠感循環器症状

アクプラ(ネダプラチン)はどのような効果や副作用があるのか、骨髄抑制や腎障害、倦怠感など医療従事者が知っておくべきポイントをまとめました。どの副作用に注意すべきでしょうか?

アクプラの効果と副作用

アクプラの効果と副作用骨髄抑制腎障害倦怠感循環器症状
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アクプラの効果と適応疾患

アクプラ(一般名:ネダプラチン)は、白金製剤系の抗悪性腫瘍薬で、シスプラチンの副作用軽減を目的に開発された日本初のプラチナ製剤です。
適応疾患は多岐にわたり、頭頸部がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、食道がん、膀胱がん、精巣腫瘍、卵巣がん、子宮頸がんなどが挙げられます[1][2]。
特に、シスプラチンの副作用が強く出た場合や再発例の救済療法として選択されることが多く、腫瘍縮小効果はシスプラチンと同等との報告もあります[1]。

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アクプラの副作用 骨髄抑制の特徴と対策

アクプラの最も注意すべき副作用は骨髄抑制です。
白血球減少(49.21%)、血小板減少(43.00%)、ヘモグロビン減少(23.58%)などが高頻度で認められ、重篤例では投与量制限因子となります[3][2]。
骨髄抑制は抗がん剤投与後7~14日でピークとなり、2~4週間で回復することが多いですが、感染症や出血傾向に注意が必要です[4]。
対策としては、定期的な血液検査、感染予防、必要時の休薬や減量が推奨されます[4][3]。

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アクプラの副作用 腎障害・電解質異常のリスク

アクプラは腎臓への負担が比較的少ないとされますが、BUNやクレアチニン上昇、腎不全などの腎障害が報告されています[5][3][2]。
特にアミノグリコシド系抗生物質やバンコマイシンとの併用で腎毒性が増強するため注意が必要です[5][1]。
ナトリウム、カリウム、クロールなどの電解質異常も生じやすく、水分補給や輸液管理が重要です[4][6]。

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アクプラの副作用 倦怠感・消化器症状・循環器症状

アクプラでは全身倦怠感、発熱、脱毛などの全身症状、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎などの消化器症状がみられます[5][3][1]。
循環器系では頻脈、心電図異常、心筋障害なども報告されており、高齢者や基礎疾患のある患者では特に注意が必要です[5][1]。
これらの症状は支持療法や投与スケジュール調整で軽減できる場合があります。

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アクプラの副作用 神経障害・間質性肺炎・独自視点

アクプラでは末梢神経障害(しびれ、頭痛、めまい、味覚異常)痙攣が現れることがあります[5][1]。
また、間質性肺炎アナフィラキシー、ショックなどの重大な副作用も報告されています[3][2][6]。
独自視点として、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)アダムス・ストークス発作、難聴といった、他剤ではあまり見られない副作用がある点も特徴です[2][6]。
これらの症状は早期発見と迅速な対応が重症化防止の鍵となります。

参考:アクプラ添付文書には、重大な副作用や臨床成績、薬物動態など詳細な情報があります(副作用の頻度や重症度の参考に有用です)。

 

アクプラ添付文書の副作用・臨床成績の詳細