インジゴカルミンの効果と副作用を内視鏡検査と腎機能検査で解説

インジゴカルミンはどのような効果と副作用があり、内視鏡検査や腎機能検査でどのように使われるのでしょうか?

インジゴカルミンの効果と副作用

インジゴカルミンの効果と副作用
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インジゴカルミンの効果:内視鏡検査での活用

インジゴカルミンは消化管内視鏡検査で頻繁に使われる青色の色素剤です。特に胃や小腸・大腸の検査で、粘膜表面の凹凸や微細な変化を強調し、病変の早期発見に役立ちます。色素散布コントラスト法では、インジゴカルミンが凹凸部分にたまり、病変部位と正常組織のコントラストを明瞭にします。これにより、初期の胃がんやポリープなど、肉眼では見逃しやすい病変も検出しやすくなります[1][2]。

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インジゴカルミンの効果:腎機能検査とセンチネルリンパ節

インジゴカルミンは腎機能検査にも用いられます。静脈注射後、腎臓から尿中へ速やかに排泄されるため、膀胱鏡で初排泄時間を観察し、腎機能の左右差や障害の有無を評価できます。また、乳癌や悪性黒色腫のセンチネルリンパ節同定にも利用され、腫瘍近傍に投与することでリンパ流を可視化し、転移の有無を調べる際に役立ちます[3][4][5]。

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インジゴカルミンの副作用:頻度と症状

インジゴカルミンの副作用は比較的少ないですが、過敏症(発疹など)循環器系(血圧上昇、徐脈)消化器系(悪心・嘔吐)が報告されています。重大な副作用としてはショックが挙げられますが、頻度は不明です。高齢者やアレルギー素因のある患者では慎重な観察が求められます。副作用が現れた場合は速やかに投与を中止し、適切な対応が必要です[6][7][3][5]。

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インジゴカルミンの薬物動態と体内での変化

インジゴカルミンは静注後、3~5分で尿中に排泄され、5~7分で最高濃度に達します。主に未変化体で排泄され、体内での代謝はほとんどありません。胆汁中にも一部排泄されますが、腎障害があると排泄が遅れるため、腎機能評価に有用です。検査後、一時的に尿や便、唾液が青色になることがありますが、これは一過性で心配ありません[8][5]。

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インジゴカルミンの効果と副作用:意外な臨床応用と注意点

インジゴカルミンは消化管や腎機能検査以外にも、センチネルリンパ節生検や希少疾患の診断補助に利用されることがあります。海外では気管支喘息の既往がある高齢者で致死的心停止の報告もあり、既往歴や合併症のある患者では特にリスク評価が重要です。また、妊婦や授乳婦、高齢者への投与は慎重に判断されるべきです[3][5]。

消化管内視鏡検査での色素散布法や腎機能検査における排泄動態、重大な副作用の詳細は、KEGG 医療用医薬品:インジゴカルミンで確認できます。

 

副作用や適応、注意点の詳細なリストは添付文書(PDF)にも記載されています。

 

インジゴカルミン注20mg「AFP」添付文書