アザルフィジンEN錠の効果と副作用
アザルフィジンEN錠の効果と副作用安全性検査服薬指導まとめ
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アザルフィジンEN錠の効果と適応疾患
アザルフィジンEN錠(一般名:サラゾスルファピリジン)は、主に関節リウマチや潰瘍性大腸炎の治療に用いられる疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)です[1][2][3]。
- 消炎鎮痛剤で十分な効果が得られない場合や、メトトレキサート(MTX)禁忌例、MTXとの併用例、寛解維持目的で使用されます[1]。
- 用量は通常、成人で1日1g(500mg×2回)を朝食・夕食後に分割投与します[2][3]。
- 腸溶剤(EN)は腸で溶けるよう設計されており、胃への刺激を軽減します。
臨床試験では、投与4週後から炎症指標の改善が認められ、52週後も効果が持続することが示されています[4][5][3]。
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アザルフィジンEN錠の主な副作用と頻度
アザルフィジンEN錠の副作用は多岐にわたり、消化器症状が最も多く報告されています[6][2][5][7][8]。
- 悪心・嘔吐、腹痛、口内炎、胃不快感、食欲不振(1~10%未満)[6][2][7][8]
- 発疹、かゆみ、発熱、浮腫(1~10%未満)[6][2][7][8]
- まれに血液障害(白血球減少、無顆粒球症、汎血球減少、再生不良性貧血など)や肝障害(AST/ALT上昇、劇症肝炎)、腎障害(尿量減少、蛋白尿、血尿)、重篤な皮膚障害(紅斑、蕁麻疹)も報告されています[1][2][5][7]。
- その他、脱毛、光線過敏症、間質性肺炎、アナフィラキシーショックなど重篤な副作用も稀に発現します[5][7]。
臨床試験では、投与患者の約20~30%に副作用が発現し、主に消化器症状や皮膚症状が中心です[4][5][3]。
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アザルフィジンEN錠の安全性と検査・モニタリング
アザルフィジンEN錠は投与初期から定期的な検査が必須です[1]。
- 投与開始3ヵ月間は2週間ごと、その後3ヵ月間は4週間ごとに血液・肝機能・腎機能検査を行い、長期処方は制限されます[1]。
- 発熱、咽頭痛、咳、息苦しさ、発疹、あざ、黄疸、だるさ、むくみ、尿量減少などの症状が出た場合は、速やかに医師へ連絡する必要があります[1][7]。
葉酸欠乏による貧血や骨髄抑制、他剤との相互作用(ワルファリン、アザチオプリン、ジゴキシンなど)にも注意が必要です[3]。
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アザルフィジンEN錠の服薬指導と患者説明のポイント
服薬指導では以下の点を強調します[1]。
- 錠剤はかまずに服用する(腸溶性のため)
- 尿や汗が黄色~オレンジ色に着色することがあるが、通常は問題ない
- 副作用の初期症状(発熱、咽頭痛、息苦しさ、発疹、黄疸、むくみ等)が現れたらすぐ受診
- 定期的な検査の重要性と、その理由を説明
- 他の薬剤との併用時は必ず医師・薬剤師に相談
患者向け指導せんや製薬会社HPの資料も活用すると説明がスムーズです[1]。
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アザルフィジンEN錠と精子への影響・独自視点
あまり知られていない情報として、アザルフィジンEN錠は精子数や精子運動性の可逆的な減少を引き起こすことが報告されています[3]。
- この作用は薬剤中止後に回復するため、妊娠を希望する男性患者には説明が必要です。
- また、まれに味覚異常や嗅覚異常、末梢神経炎、うとうと状態など神経系副作用も発現することがあります。
精子への影響や神経系副作用は臨床現場でも見逃されやすいため、患者背景に応じた個別指導が求められます。
アザルフィジンEN錠の添付文書情報や副作用リストの詳細は下記リンクが参考になります。
副作用や検査、服薬指導に関する詳細な情報がまとまっている添付文書
KEGG MEDICUS:アザルフィジンEN錠 添付文書