RSウイルスワクチン妊婦の接種率と定期接種の最新情報

妊婦向けRSウイルスワクチン(アブリスボ)の接種率はわずか11.6%にとどまることが判明しました。2026年4月から定期接種として原則無料化が始まった今、医療従事者として妊婦への正しい情報提供ができていますか?

RSウイルスワクチン妊婦への接種率と最新の定期接種情報

接種率11.6%という数字は、ワクチンを勧めた医療従事者が「接種しなかった妊婦の乳児」の重症RSV肺炎を後日担当することを意味します。


🔍 この記事のポイント3選
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接種率はわずか11.6%

2024年7月〜2025年8月に出産した1,279人を対象とした国立成育医療研究センターの調査で、妊婦のRSウイルスワクチン接種率は11.6%にとどまることが判明。認知度の低さと約3万円の費用が主因です。

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2026年4月から定期接種・原則無料

妊娠28〜36週での1回接種が推奨される「アブリスボ®」が定期接種化。費用の壁が取り除かれたことで、医療従事者の情報提供の役割が今まで以上に重要になっています。

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乳児の重症化予防効果は生後90日以内で81.8%

妊婦が接種することで母体の中和抗体が胎児に移行し、出生後の乳児のRSウイルス下気道感染症を約82%予防(生後90日以内)。医療従事者として正確な数字を伝えることが接種率向上の鍵です。


RSウイルスワクチン(アブリスボ)の基本と妊婦への接種推奨背景



RSウイルス(RSV)は乳幼児にとって最も注意すべき感染症の一つです。生後6ヶ月未満の乳児が感染すると、気管支炎や肺炎へと進展するリスクが高く、入院加療が必要になるケースも少なくありません。国内では毎年秋から冬にかけて流行し、乳児の入院原因として上位を占めています。


母子免疫という概念が重要です。


RSウイルス自体はすでに広く知られていますが、「妊婦が打つことで乳児を守る」という考え方はまだ浸透しきっていません。医療従事者として妊婦健診や産婦人科外来でこの仕組みをわかりやすく説明することが、接種率向上への第一歩になります。妊娠中の免疫移行は、出生直後から乳児を守る唯一のワクチン的手段であることを念頭に置いてください。


RSウイルスワクチンの接種率11.6%が示す現場の課題

これはどれくらい少ない数字でしょうか?


費用の問題は深刻ですね。


課題要因 具体的な内容 医療従事者の対応策
認知度の低さ ワクチンの存在を知らない妊婦が多い 妊婦健診でのルーティン説明に組み込む
費用の高さ 任意接種時は約3万円の自己負担 2026年4月以降の定期接種・無料化を積極的に案内
情報格差 高収入・高学歴ほど接種率が高い傾向 すべての妊婦に均等に情報提供する体制整備
接種時期の認識 妊娠28〜36週という推奨週数の認知不足 母子手帳交付時や妊婦健診での早期説明


参考:国立成育医療研究センターによるRSウイルス母子免疫ワクチン接種率の全国調査結果(2026年1月)
国立成育医療研究センター:RSウイルス母子免疫ワクチンの接種率は約11.6%〜全国調査で判明した低接種率の背景〜


RSウイルスワクチン接種の有効性と推奨される妊娠週数

アブリスボ®の有効性は、国際共同第Ⅲ相臨床試験(MATISSE試験)で明確に示されています。 妊娠24〜36週の妊婦にワクチンを接種した場合、重度のRSウイルス関連下気道感染症に対して、生後90日以内で81.8%、生後180日以内で69.4%の予防効果が認められました。


関連)https://www.vaccine4all.jp/news-detail.php?npage=2&nid=142


これは非常に高い予防率です。


81.8%という数字をイメージしてみてください。100人の乳児がRSVに感染しそうになった場合、約82人を重症下気道感染症から守れるということです。なお、妊娠28〜36週に接種したほうが、妊娠24〜27週に比べて有効性がより高い傾向が確認されています。 生後180日(約6ヶ月)以降については有効性が確立されていないため、乳児期前半の重症化予防に特化したワクチンと理解しておく必要があります。


関連)https://www.vaccine4all.jp/news-detail.php?npage=2&nid=142


推奨週数は妊娠28〜36週が原則です。


医療従事者として妊婦に説明する際は、「妊娠28週を過ぎたら早めに接種を」という形で具体的な週数を伝えることが重要です。妊娠37週以降に接種しても抗体が十分に胎児へ移行する時間が少なく、効果が期待しにくくなります。産婦人科での妊婦健診フローに「28週時の接種説明」を組み込む体制作りが、現場レベルで実行できる最も効果的な対策です。


参考:厚生労働省によるRSウイルスワクチンの概要と推奨事項
厚生労働省:RSウイルスワクチン(定期接種・接種推奨週数など)


2026年4月からの定期接種化で変わる妊婦への接種勧奨

費用の壁がなくなりました。


定期接種化によって変わる実務ポイントを整理します。


  • 対象:妊娠24〜36週(推奨は妊娠28〜36週)の妊婦


関連)https://www.vaccine4all.jp/news-detail.php?npage=2&nid=142

  • 接種回数:1回のみ


関連)https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2024/2024-01-18-02

  • ワクチン製品名:アブリスボ® 筋注用(ファイザー社)


関連)https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2024/2024-01-18-02


関連)https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2024/2024-01-18-02


医療従事者として注意すべき点は、定期接種になったからといって「自動的に接種率が上がる」わけではないことです。無料化されても認知度が低ければ妊婦は接種しません。2026年4月以降の産婦人科外来では、初診や妊婦健診のフローに「RSワクチンの説明」を組み込み、対象週数に達した時点で積極的に接種を勧奨する体制を構築することが求められます。


参考:定期接種開始に関するTBSニュースの報道(2026年4月1日)


RSウイルスワクチン接種率向上に向けた医療従事者の具体的な関わり方

接種率11.6%という現状は、医療従事者の「伝え方」に課題があることを示しています。定期接種化で費用の問題が解決した今、残る最大の課題は「情報提供の質と頻度」です。妊婦が接種を選択するためには、リスクと便益を正確に理解していることが前提になります。


どう伝えるかが重要です。


具体的に現場で実践できるアクションを以下に整理します。


  • 妊娠初期(10〜16週):RSウイルスとワクチンの概要を説明し「28週になったら接種を検討してほしい」と予告する
  • 妊娠28週時:接種の推奨週数に入ったことを明確に伝え、具体的な接種日程を提案する
  • 費用の説明:2026年4月以降は定期接種として無料であることを明示する
  • 有効性の数字を使う:「生後90日以内の重症化を約82%予防できる」という数字は妊婦の意思決定に直接効く
  • 乳幼児との関係性を強調:「赤ちゃんが生まれてすぐに守られる状態にする」という表現が伝わりやすい


参考:ファイザー社によるアブリスボの国内承認情報と添付文書(接種実務に有用)
ファイザー株式会社:アブリスボ® 筋注用 製造販売承認取得のお知らせ(2024年1月18日)

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