無料ゲームだけ勧めると、予防機会を外しやすいです。

認知症予防という言葉で無料ゲームを探す方は多いのですが、医療従事者が最初に押さえたいのは「ゲームだけで十分」とは言えない点です。厚生労働省の認知症施策推進基本計画では、予防として運動習慣、適切な栄養、社会参加、心理的サポート、フレイル予防を組み合わせる方向が明記されています。つまり多面的介入です。
関連)https://rifuri.jp/blog/ninchisyoyobo-notore
健康長寿ネットでも、認知症予防の柱は運動、食事、社会活動への参加の3つと整理されています。しかも運動では、週2~3回以上、30分以上が目安として示され、単純な脳トレだけでなく、認知課題を組み合わせたコグニサイズのような方法が紹介されています。結論は併用です。
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この視点は現場でとても重要です。無料ゲームを勧めるときは、「これを毎日やれば予防できる」と伝えるより、「始めやすい入口として使い、歩行や会話や役割活動につなげる」と説明したほうが、過大な期待も失望も避けやすくなります。誤解防止が基本です。
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無料で始めやすいゲームとしては、ナンプレ、一筆書き、積み木の数を数える問題、将棋系アプリ、簡単なパズル系アプリが見つかります。認知機能セルフチェック系の解説記事でも、こうした課題は移動時間や待ち時間に取り入れやすいと紹介されています。続けやすさは強みです。
関連)https://cog-selfcheck.jp/column/s80/
一方で、高齢者向けの脳トレ紹介では、単独のアプリだけでなく、ジェンガや将棋崩しのように手先と空間認識を使う対人型ゲームも挙げられています。ひとり用の無料アプリは導入しやすいですが、複数人での実施は会話や笑いが加わり、社会参加の要素も一緒に乗せやすいのが利点です。ここが差になります。
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医療従事者が患者さんや家族に提案するなら、選び方はシンプルです。
つまり負担の少なさです。
あまり知られていませんが、予防支援としては「座って脳トレ」より「動きながら脳トレ」のほうが説明しやすい場面があります。健康長寿ネットでは、しりとりをしながらボールを回す、4の倍数で手をたたくといった、認知課題を伴う運動が紹介されています。これはゲーム性があり、無料で始めやすいです。
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10分前後でも使えます。短時間のレクリエーション枠や外来待ちの保健指導でも応用しやすいからです。認知症に対する運動療法の解説でも、10分間の軽運動で実行機能課題成績が向上したことや、音楽体操群で視空間認知が有意に改善したことが紹介されています。短くても意味があります。
関連)https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/ninchi-undou.html
現場での導入例は次のように組めます。
この形なら、ゲーム、運動、会話の3要素を一度に入れられます。つまり省力化です。
関連)https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/ninchi-undou.html
この場面での対策は、単調で飽きて中断するリスクを下げることです。その狙いなら、地域の認知症予防教室や通いの場で使われるコグニサイズ動画や自治体資料を1つ確認し、同じ流れをそのまま使う方法が現実的です。再現性が高いです。
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認知症予防体操やコグニサイズの考え方を確認したい部分の参考リンクです。
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/ninchi-undou.html
ここは意外ですね。無料という言葉は導入のハードルを下げますが、時間コストや説明コストは無料ではありません。厚生労働省は、認知症予防に資するとされる民間の商品やサービスについて、評価の仕組みやエビデンス評価の指針周知を進める必要を示しています。つまり、公的にも玉石混交を前提にしています。
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医療従事者がやりがちな失敗は、アプリ名だけを渡して終えることです。これだと、本人は操作でつまずき、家族は見守り方が分からず、結果として「自分には無理だった」という体験だけが残りやすくなります。痛いですね。
避けたいのは次の3点です。
確認が条件です。
この場面の対策は、離脱リスクを減らすことです。その狙いなら、初回は「1日1回3分」「家族が隣で1回だけ一緒に触る」「翌週に感想を聞く」の3点だけメモして渡す方法が向いています。小さく始めるのが原則です。
認知症施策推進基本計画のうち、民間サービスの評価や予防の考え方を確認したい部分の参考リンクです。
https://www.mhlw.go.jp/content/001344090.pdf
検索上位の記事は、無料アプリの紹介で終わるものが少なくありません。ですが医療従事者向けに本当に使える形へ変えるなら、「ゲームを紹介する記事」ではなく「説明文を作る記事」にしたほうが実務的です。ここが独自視点です。
たとえば外来や地域包括の面談では、次のように言い換えると伝わりやすくなります。「脳トレは歯みがきのような単独予防ではなく、散歩や会話と一緒にやると続きやすい練習です」。これなら、ゲームの位置づけを誤解されにくく、患者さんの自己効力感も守りやすくなります。
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さらに、厚生労働省の基本計画では、認知症の人の社会参加や地域のつながり、本人発信、相談体制の整備まで重視されています。だから無料ゲームの案内をするだけでなく、認知症カフェ、通いの場、地域包括支援センター、家族との共有へつなげる一言を添えると、支援の質が上がります。つまり接続設計です。
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具体例を1つ挙げます。75歳の方に無料ナンプレだけを勧めるより、「朝食後に3分だけ実施→夕方に5分散歩→週1回は誰かと会話」の3点セットで説明したほうが、行動の絵が浮かびやすくなります。はがき1枚に収まる程度の説明メモにすると、家族にも共有しやすいです。これは使えそうです。
認知症予防の基本として、運動・食事・社会活動の3本柱を整理した部分の参考リンクです。
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/ninchishou/yobou.html
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