内視鏡検査の費用は、保険適用の有無や検査内容によって大きく変動します。症状がある場合や医師が医学的に必要と判断した場合、内視鏡検査は保険診療として扱われ、自己負担額は1~3割となります 。
参考)内視鏡検査にかかる費用と保険適用
内視鏡検査の基本的な費用構造について、保険適用時の自己負担額を中心に解説します。胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の場合、観察のみであれば3割負担で約4,000~5,000円程度です 。一方、大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)は、観察のみで3割負担時に約6,000~8,000円程度となります 。
参考)たむらクリニック・内視鏡検査
1割負担の方(高齢者など)の場合、上記金額の約3分の1が目安となり、胃カメラで約1,500~2,000円、大腸カメラで約2,000~2,500円程度です 。これらの費用は診療報酬制度によって定められているため、どの医療機関でも基本的には同じ金額設定となっています 。
参考)胃カメラ検査の費用はいくら?保険適用と自由診療の違いも解説 …
内視鏡検査が保険適用となる条件は明確に定められています。腹痛、胃もたれ、血便、便潜血反応陽性などの症状がある場合、または医師が診察により医学的に検査や処置が必要と判断した場合に保険診療として扱われます 。
参考)保険適用になるのはどんなとき?大腸内視鏡(大腸カメラ)検査の…
特に便潜血検査で陽性と判定された場合、精密検査として大腸内視鏡検査を受ける際は、無症状であっても保険診療として扱われます 。一方、症状がない状態での健康診断や人間ドックとしての検査は自費診療となり、全額自己負担となります 。
参考)【藤沢】内視鏡検査の費用相場・保険適用の範囲・検査の注意事項…
内視鏡検査では、苦痛軽減のために鎮静剤を使用する場合があります。鎮静剤の費用は比較的安価で、3割負担で20~160円程度(総額60~540円程度)です 。ただし、一部の医療機関では鎮静剤料として別途オプション費用(2,200円程度)を設定している場合もあります 。
参考)内視鏡検査時の鎮痛・鎮静剤料金について
鎮静剤を使用することで、ウトウトした状態での検査が可能になり、検査中の苦痛を大幅に和らげることができます。経口胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査の両方で使用した場合でも、多くの場合は1回分の料金として算定されます 。
参考)検査料金のご案内
内視鏡検査中に異常が発見された場合、組織検査(生検)やポリープ切除などの追加処置が必要になることがあります。胃カメラで組織検査を行う場合、3割負担で9,000~12,000円程度の追加費用が発生します 。大腸カメラの場合は、組織検査で9,000~18,000円程度となります 。
参考)胃・大腸内視鏡検査の費用
ポリープ切除については、大腸カメラの場合に多く行われ、1個の切除で3割負担時に約18,000~20,000円、複数個の場合は20,000~30,000円程度の費用がかかります 。これらの追加費用は検査の結果によって決まるため、事前に正確な金額を予測することは困難です 。
参考)内視鏡検査(胃カメラ検査・大腸カメラ検査)の費用
症状がない方が健康診断として内視鏡検査を受ける場合、自費診療となり全額自己負担となります。胃カメラの自費診療費用は医療機関によって異なりますが、経口内視鏡検査で10,000~12,000円、鎮静剤を使用する場合は15,000~20,000円程度が一般的です 。
参考)胃カメラの費用とわかること—バリウムとの比較、メリット・デメ…
大腸カメラの人間ドック(内視鏡ドック)費用は、27,500円程度に設定している医療機関があります 。ただし、検査中に異常が発見され組織検査やポリープ切除が必要になった場合、その部分については保険診療に切り替わるため、追加費用の負担が軽減される仕組みになっています 。
参考)大腸内視鏡検査についてよくある質問