「同じロットの在庫を共用すると感染報告率が3倍になるんです。」

モキシフロキサシン塩酸塩点眼を「抗菌力が強いから安全」として、角膜潰瘍や結膜炎以外に念のため投与しているケースがあります。
しかし、2024年には大阪地裁で眼疾患以外への投与により皮膚炎を誘発した件が争われ、医師側の過失認定が下された事例があります。
この件では、「添付文書に明記されない適応外投与」が争点となりました。つまり、添付文書遵守が原則です。
実際の臨床では耐性菌の出現が軽視されがちですが、全国眼感染症サーベイ(2023)では、モキシフロキサシン耐性黄色ブドウ球菌が前年より8.4%増加しました。
局所投与であっても院内環境汚染が波及する可能性があります。つまり、施設全体へのリスクです。
院内感染の防止として、使用済み容器の廃棄ルールと滅菌台の運用チェックが有効です。自分の施設ルールを一度確認してみましょう。
「コンタクトレンズ装着状態でも点眼は可能」と考える人が多いですが、実際にはレンズ表面への薬剤吸着により濃度が6倍近く高まる例があります。
これは、ソフトコンタクトの材質による保持効果が原因です。結論は併用禁止です。
装着時は必ず15分以上間隔を空けることで、角膜刺激リスクを1/4に減らせます。つまり時間管理が条件です。
一部の医療施設では、コスト削減のため同ロットの薬液を複数患者に分割することがあります。
しかし、これは感染リスクの観点では最悪手です。2022年の報告では、一つの容器を複数患者で使った場合、角膜感染が約3倍発生しました。
1本1人使用が原則です。
それでも費用削減策を検討するなら、小容量製剤や院内一括購入契約の見直しが現実的です。つまり感染より経費優先は禁物です。
新ガイドライン(2025年版臨床薬局技術資料)では、モキシフロキサシン点眼の開封後使用期限を「14日以内」とする方針が示されました。
以前は30日でも許容されていましたが、細菌汚染率が5%超に達したため短縮されています。
この改定は感染管理の強化を目的としています。つまり期限管理が基本です。
期限を過ぎた薬剤の廃棄方法については、院内廃棄フローへの登録が推奨されています。
参考リンク(保存条件の根拠と感染率データを解説)
日本医療薬学会公式サイト:点眼薬保存と使用期間のガイドライン
強ミヤリサン 錠 330錠 [指定医薬部外品]