オピオイド拮抗薬 ナロキソン 投与 用量 注意

オピオイド拮抗薬 ナロキソンの投与量、再呼吸抑制、観察時間、国内承認の限界まで整理します。救急と緩和で判断を誤らないために、どこを先に確認すべきでしょうか? mhlw.go(https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/2012iryo_tekisei_guide_042.pdf)

オピオイド拮抗薬 ナロキソン

あなたの0.2mg一気投与で激痛が出ます。


参考)ナロキソンの経鼻投与について|ウォルター

この記事のポイント
💉
少量漸増が基本

がん疼痛中の呼吸抑制では0.02mg程度から呼吸数を見て反復する考え方が示されています。

参考)https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/2012iryo_tekisei_guide_042.pdf
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効いた後こそ観察

ナロキソンは効果持続より先に切れることがあり、再呼吸抑制を見越した観察延長が重要です。

参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
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日本は注射薬中心

国内で確認しやすい公的情報ではナロキソンは注射薬として整理され、海外で一般的な点鼻製剤とは事情が異なります。

参考)PMDA 医療用医薬品情報 医療関係者向け


オピオイド ナロキソン 投与量の基本



ナロキソンは、オピオイドによる呼吸抑制を逆転させるための拮抗薬ですが、医療従事者が最初に押さえるべきなのは「完全覚醒」ではなく「換気の立て直し」を目標にすることです。


参考)https://www.jspc.gr.jp/Contents/public/pdf/guide08_14.pdf
厚労省の医療用麻薬適正使用ガイダンスでは、重篤な呼吸抑制に対し、気道確保のうえでナロキソンを通常1回1/10アンプル程度、すなわち0.02mgを目安に投与し、呼吸数を見ながら反復するとされています。


参考)https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/2012iryo_tekisei_guide_042.pdf
つまり少量漸増です。


ここが臨床で誤解されやすい点です。
急性中毒の文脈では成人1回0.2mg静注を数分間隔で追加する記載もあり、同じナロキソンでも「がん疼痛中の過量・過鎮静」と「乱用や急性中毒」では初期量の考え方が異なります。


参考)https://www.jspc.gr.jp/Contents/public/pdf/guide08_14.pdf
0.02mgと0.2mgは10倍差なので、1mLシリンジで言えば目盛り1つ違う程度の感覚では済みません。はがき1枚の厚みの差ではなく、治療目標そのものが違うということですね。


参考)https://www.jspc.gr.jp/Contents/public/pdf/guide08_14.pdf


特に慢性オピオイド使用患者で0.2mgを一気に入れると、疼痛の急激な再燃、離脱症状、せん妄の誘発につながりやすいと整理されています。


参考)ナロキソンの経鼻投与について|ウォルター
呼吸回復だけを狙う。
あなたが夜間当直で迷いにくくするには、「呼吸数・換気の改善をゴールにする」「鎮痛を全部ひっくり返さない」の2点を処置前に声に出して確認するだけでも事故予防に役立ちます。


参考)ナロキソンの経鼻投与について|ウォルター


オピオイド ナロキソン 再呼吸抑制と観察

ナロキソンで反応が出たあとに安心してしまうのは危険です。
資料では、ナロキソンの効果持続に注意しながら反復投与が必要とされ、長時間作用型オピオイドでは治療終了後も4~6時間の経過観察が示されています。


参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
結論は観察延長です。


実際、オピオイド急性中毒の教育資料では、ナロキソン最終投与から4~6時間観察、長時間作用型オピオイド使用例では最低8時間観察や持続静注の検討が挙げられています。


参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
一方、鎮静・鎮痛ガイドライン系の文献では、拮抗薬使用後に再鎮静を見越して少なくとも2時間まで観察時間を延長する考え方も示されています。


参考)https://www.igaku-shoin.co.jp/application/files/5417/5817/0287/PSA2_furoku8.pdf
状況で幅があります。


この違いは矛盾ではありません。
病棟で使うなら「何の場面のナロキソンか」を最初に切り分けることが条件です。


再呼吸抑制対策としては、呼吸数、SpO2、意識レベルだけでなく、最後に投与したオピオイドの剤形と半減期を処置記録に残す運用が有効です。


参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
長時間製剤や貼付剤が関与する場面では、再低下の見逃しを減らす狙いで、病棟の鎮静スケールやEWSにメモを連動させる方法が候補になります。


参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
これは使えそうです。


オピオイド ナロキソン 日本の承認と限界

海外の救急動画や教育資料を見慣れていると、ナロキソンといえば点鼻スプレーの印象が強いかもしれません。
しかし、日本で確認しやすい公的情報では、PMDAの医療関係者向け情報に掲載されているのはナロキソン塩酸塩静注0.2mgで、国内承認形態は注射薬中心です。


参考)PMDA 医療用医薬品情報 医療関係者向け
点鼻は前提ではありません。


この差は、医療従事者の初動にも影響します。
海外では市民向け配備やOTC化が進み、米国FDAは2023年にNarcan点鼻薬をOTC承認しましたが、日本ではそのまま同じ運用を想定できません。


参考)フェンタニル中毒とナロキソン、日本での現状|KC
同じナロキソンでも制度が違います。


AHA 2015アップデートではBLSの文脈にナロキソン自己注射器が入りましたが、日本の救命教育の実装とは温度差があります。


参考)オピオイドによる呼吸停止とナロキソン投与【G2015】
日本の解説記事でも、AHA版の知識としては重要でも、日本ではそのまま一般化しにくいと整理されています。


参考)オピオイドによる呼吸停止とナロキソン投与【G2015】
意外ですね。


この情報を知っていると、院内教育資料やブログ記事で海外動画を引用する際に「日本では未承認の剤形」「運用条件が異なる」と一文添えるだけで、誤解やクレームを避けやすくなります。


参考)https://www.yakuji.co.jp/entry102542.html
法規や承認のずれを確認する場面では、狙いを「国内実装可能性の確認」に置き、候補はPMDA医療用医薬品情報を1ページ確認する行動で十分です。


参考)PMDA 医療用医薬品情報 医療関係者向け


国内承認の確認に有用です。
PMDA 医療関係者向け ナロキソン塩酸塩静注0.2mg「AFP」


オピオイド ナロキソン 例外になる急性中毒

「ナロキソンは少量から」が原則ですが、すべての現場で0.02mg開始に固定すると逆に遅れます。
がん疼痛患者の過鎮静では0.02mg程度の少量反復が参考になりますが、急性中毒対応では成人1回0.2mg静注を数分間隔で追加する記載があり、教育資料では0.04mgから段階的に増量し、心停止時は最低2mgとする整理も見られます。


参考)https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/2012iryo_tekisei_guide_042.pdf
ナロキソンだけは例外です。


ここで大切なのは、投与量の数字だけを暗記しないことです。
急性中毒では酸素投与、BVM換気、モニター装着、静脈路確保といった支持療法を先に整えたうえでナロキソンを使う流れが示されています。


参考)https://www.jspc.gr.jp/Contents/public/pdf/guide08_14.pdf
つまり単剤勝負ではないです。


さらに、ナロキソンを5~15mgまで使っても改善しないなら他の原因を考慮する、という教育資料の記載は見逃されがちです。


参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
ベンゾジアゼピン低血糖、頭蓋内病変、低酸素、キシラジン混入など、オピオイド単独で説明できない場面を早く疑えるからです。


参考)ナロキソンはどれくらいの量が多すぎるのでしょうか? - Ta…
そこが分岐点です。


この視点を持っていると、救急外来で「瞳孔が小さいから全部オピオイド」と短絡せずに済みます。
混合中毒や別病態を拾う狙いなら、候補は血糖測定と12誘導心電図の同時実施をルーチン化することです。


参考)http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-iizuka-200710.pdf
〇〇が基本です。


急性中毒の流れを確認しやすい資料です。
オピオイド急性中毒とその対応


オピオイド ナロキソン 教育で差がつく記録と説明

検索上位の記事は、作用機序や投与量の説明で止まることが少なくありません。
しかし、医療従事者向けの記事として差がつくのは、処置後の記録と説明の部分です。


参考)PMDA 医療用医薬品情報 医療関係者向け
ここが独自視点です。


例えば、ナロキソン投与後に「覚醒あり」で記録を終えると、再呼吸抑制の監視計画が見えません。
「最終投与時刻」「原因薬の想定」「短時間作用型か長時間作用型か」「追加投与の閾値」「疼痛再燃の有無」まで残すと、次の勤務者が2時間観察で足りる場面か、4~6時間以上見るべき場面かを判断しやすくなります。


参考)https://www.igaku-shoin.co.jp/application/files/5417/5817/0287/PSA2_furoku8.pdf
記録が安全策になります。


患者・家族説明でも、ナロキソンは“解毒して終わりの薬”ではないと伝えると理解が進みます。
効いたあとに再び息が弱くなること、痛みや不穏が一時的に強まること、だから監視が必要だという順で説明すると、処置後のクレームや「もう大丈夫ですよね」という誤認を減らせます。


参考)ナロキソンの経鼻投与について|ウォルター
説明順も大事ですね。


教育資料を作る場面では、数字があると伝わります。
0.02mg開始の文脈、0.2mg追加の文脈、4~6時間観察の文脈を並べて、「同じナロキソンでも場面で数字が変わる」と1枚で示すだけで、若手の混乱はかなり減ります。


参考)https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/2012iryo_tekisei_guide_042.pdf
〇〇だけ覚えておけばOKです。


厚労省の適正使用ガイダンスは、緩和領域の少量投与を整理する際の参考になります。
厚生労働省 医療用麻薬の適正使用ガイダンス

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