オゼンピック使い方動画で学ぶ正しい注射指導法

オゼンピック(セマグルチド)の使い方動画を活用した患者指導のポイントを医療従事者向けに解説。注射手順・保管・打ち忘れ対応まで、見落としがちな落とし穴とは?

オゼンピックの使い方動画を活用した患者指導

開封後のオゼンピックは、冷蔵庫に入れなくても8週間使えます。


📋 この記事の3つのポイント
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動画を使った注射指導が定着率を高める

ノボ ノルディスク公式の使い方動画は医療従事者専用サイトから無料でダウンロード可。患者指導の補助ツールとして効果的です。

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保管・取り扱いの「意外なルール」を正確に伝える

開封後は30℃以下の室温で保管可能。冷蔵庫必須と誤解している患者が多く、指導時の確認が重要です。

打ち忘れ対応の「48時間ルール」を周知する

次回投与まで48時間以上あれば気づいた時点で投与可。2回分をまとめて打つ誤操作を未然に防ぐ指導が求められます。

オゼンピック使い方動画の種類と医療従事者向け活用法

オゼンピック(一般名:セマグルチド)の使い方動画は、主にノボ ノルディスク社が医療従事者向けに公開しているものと、住友ファーマが提供するものの2系統があります 。医療従事者専用サイト「ノボ ノルディスク プロ」では、「注射針の取りつけ」「動作確認」「投与量の設定」「注射」「注射が終わったら」という5ステップを網羅したダイジェスト版動画をダウンロードできます 。pro.novonordisk+1
これらの動画は患者指導にそのまま使えるため、診察室や薬局での説明時間を大幅に短縮できます。これは使えそうです。


YouTube上にも糖尿病内科医による実演動画が複数公開されており、銀座有楽町内科の山村医師による約2分の解説動画や、糖尿病専門医による旧型ペン・2mgタイプ両方の比較解説が視聴できます 。患者が自宅で復習できる動画を初回指導時に案内しておくと、手技エラーの問い合わせが減るという現場の声もあります。


📋 医療従事者が使える主な動画リソース一覧

提供元 動画タイプ 入手方法
ノボ ノルディスク プロ 使い方ダイジェスト(2mg対応)

医療従事者専用サイトよりDL
参考)https://pro.novonordisk.co.jp/download-video.html

住友ファーマ 使い方動画ダイジェスト版

公式サイトより閲覧
参考)オゼンピック®

YouTube(糖尿病内科医) 実演解説(旧型・2mgタイプ)

無料視聴可
患者に渡す際は、ノボ ノルディスク社の公式PDF「オゼンピック皮下注2mgを使用される方へ」も合わせて活用すると、動画と文字情報が補完し合い理解度が上がります 。


参考)https://www.novonordisk.co.jp/content/dam/nncorp/jp/ja/products/how-to/injection/ozempic2mg/pdfs/Ozempic-2mg-how-to-use-correctly.pdf


参考:患者向け資材・動画が一括でダウンロードできる医療従事者向けページです。


ノボ ノルディスク プロ 資材ライブラリ

オゼンピック注射の正しい手順を動画で確認するポイント

動画指導で最も見落とされやすいのが「空打ち(プライミング)」の手順です。投与量設定ダイヤルを「●」マーク(空打ち記号)に合わせ、針先から薬液のしずくが1滴以上出ることを確認してから本投与に進む必要があります 。空打ちが不十分だと、実際には正確な量が投与されていない可能性があります。空打ちは必須です。


参考)オゼンピックの注射方法・保管・打ち忘れ|正しい使い方を徹底解…


注射部位については3カ所が認められています。


注射の刺し方は、4mm針を使用する場合、原則として成人では皮膚をつままずに90度で刺入します 。6秒以上針を刺したままにしてからゆっくり抜くことで、薬液の漏れを防げます 。同じ部位への反復注射を続けると、皮膚が硬くなる「硬結(リポハイパートロフィー)」が形成され、薬の吸収が低下するリスクがあります 。novonordisk+1
🧠 手技チェックリスト(動画指導時に確認すべき6項目)

  1. 新しいペンを使う前の動作確認(空打ち確認)を行っているか
  2. 外側の大きな針キャップを捨てずに取っておいているか(針外し時に再使用)
  3. 投与量ダイヤルが正しい数値(0.25mg / 0.5mg / 1.0mg / 2.0mgのいずれか)にカチッと合っているか
  4. 注射後6秒以上押し続けているか
  5. 注射部位を毎回ローテーションしているか

    参考)https://www.novonordisk.co.jp/content/dam/nncorp/jp/ja/products/how-to/injection/ozempic2mg/pdfs/Ozempic-2mg-guide-for-type2-patients.pdf


  6. 使用済みの針はその都度外し、適切に廃棄しているか

手技の見落としは、血糖コントロール不良の原因になることがあります。指導者側が動画を使って「見える化」することで、口頭説明では伝わりにくいポイントをカバーできます。


オゼンピックの保管方法と指導時の盲点

保管に関して患者が最も誤解しやすいのは「開封後も冷蔵庫必須」という思い込みです。実際には、開封前は冷蔵庫(2〜8℃・凍結厳禁)保管が必須ですが、初回使用後は30℃以下の室温で最長8週間保管が可能です 。tenjin-hifuka+1
この「8週間」はコンパクトな数字ですが、実際にオゼンピック2mgが56日分(週1回×8回分)で設計されていることと一致しています。開封後は冷蔵庫でも室温でもOKということですね。


ただし、室温保管にはいくつかの条件があります。


凍結したオゼンピックは解凍しても使用できません。廃棄が必要です 。医療機関でも「冷蔵庫のどの位置に保管しているか」を患者に確認することが求められます。誤って凍結させてしまうと、薬1本分(時価約1万円前後)が無駄になります。厳しいところですね。
参考)https://tenjin-hifuka.com/online/61358


参考:保管方法を含む患者向け詳細ガイドが掲載されています。


オゼンピック皮下注:患者向医薬品ガイド(住友ファーマ)

オゼンピック打ち忘れ時の対応と患者への指導フロー

週1回投与という特性上、患者からの「打ち忘れたらどうすれば?」という問い合わせは非常に多いです。正確な「48時間ルール」を患者が理解していないと、誤って2回分を一度に投与する事例が起きます 。これは絶対に避けてください。yoyogiclinic+1
打ち忘れ時の対応フローは以下の2パターンです。

気づいたタイミング 対応
次回予定日まで 48時間以上 ある

気づいた時点ですぐに1回分投与し、以後は通常の予定日に戻す
参考)オゼンピックのダイエット効果と痩せない理由を口コミをもとに解…

次回予定日まで 48時間未満 忘れた分は投与しない。次回予定日に通常通り1回分投与

例えば毎週金曜日投与の患者が水曜朝に打ち忘れに気づいた場合(次の金曜まで2日以上ある)、その時点で即時投与し、次の金曜日に再開というフローになります 。


参考)オゼンピック 注射を忘れてしまった場合の対処法


患者に「48時間ルール」という言葉で覚えてもらうと定着しやすくなります。これだけ覚えておけばOKです。


💡 指導ツールの活用ポイント
初回指導時に「打ち忘れ対応フロー表」を紙で渡すとともに、ノボ ノルディスク社のアプリ・Webツールなどの補助資材を案内することで、患者が自己判断しやすくなります。薬剤師向けには、m3.comの薬剤師向けクイズコンテンツ(「打ち忘れ時の最短投与間隔は?」)なども実務確認に役立ちます 。


参考)https://pharmacist.m3.com/column/quiz/6413


参考:打ち忘れ時の対応について薬剤師向けに解説されたクイズ形式のページです。


m3.com 薬剤師向け:オゼンピック打ち忘れ対応クイズ

動画指導だけでは伝わらない!医療従事者が補足すべき注意点

動画はあくまで「視覚的な手順確認」ツールです。一方で、動画の映像には映りにくい「なぜそうするのか」という根拠説明は医療従事者が直接補う必要があります。意外ですね。


特に重要な補足ポイントは以下の通りです。


①増量スケジュールの理由
オゼンピックは開始時0.25mg→4週後に0.5mgへ増量という段階的スケジュールが設定されています。これは消化器症状(下痢・便秘・嘔吐)の発現を抑えるためであり、「早く効果が出てほしいから最初から1.0mgにしたい」という患者の誤解を解く必要があります 。増量は医師の指示が条件です。


②注射部位ローテーションの理由
同じ場所に繰り返し注射すると「硬結」ができ、薬の吸収速度が変わることがあります。腹部・大腿・上腕の3カ所をローテーションし、さらに同一部位内でも前回から2〜3cm以上ずらすのが基本です 。


③目の不自由な患者への対応
視覚障害のある患者がオゼンピックを使用する場合、操作法の訓練を受けた人の補助が必要です 。これは動画を渡すだけでは対応できないケースです。独居の視覚障害患者への指導では、家族や介護者への同時指導が現実的な解決策になります。


④製剤の取り違え防止
外来で複数のGLP-1製剤(ビクトーザ・リベルサス・マンジャロなど)を処方している場合、患者が自宅で「間違った製剤を使う」リスクがあります。必ず薬袋や添付資料に「これがオゼンピック」と視認しやすいラベリングを推奨するなど、フェイルセーフの指導が求められます 。



患者指導における動画活用は、手技の統一と理解促進に大きく貢献します。ただし、動画はスタート地点に過ぎません。医療従事者が「根拠を語れる」状態で指導に臨むことで、患者の自己注射の安全性と継続率は大きく変わります。




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